2010/12/02 第096回 - 大澤 正幸 博士

第96回汽水域懇談会

2010年12月17日(金曜日)夕方より第96回汽水域懇談会を行います。皆様お誘い合わせの上、ご参加下さいますようお願い申し上げます。

琉球列島の十脚目甲殻類の多様性-沿岸から深海域まで-
大澤 正幸 博士(島根大学汽水域研究センター研究員)

日時:2010年12月17日(金曜日)17:00〜18:00
場所:島根大学汽水域研究センター2階セミナー室(201)


発表の概要:
琉球列島は,大隅諸島から八重山諸島までの,九州と台湾の間の弧状の島嶼と生物地理学では定義され,インド-西太平洋域(熱帯・亜熱帯区)の北東部に位置している.沿岸域には,岩礁,サンゴ礁,砂泥域といった様々な環境が見られ,多種多様な無脊椎動物が生息しているが,その正確な動物相の把握は十分には進んでいない.本発表では,琉球列島における,いわゆるエビ・カニ・ヤドカリと呼ばれる十脚目甲殻類の種多様性について,沿岸から深海にわたって,これまでに進めてきた調査・研究について紹介する.
沖縄の海岸というとサンゴ礁原・礁池を思い浮かべがちであるが,その様な海岸だけではなく,マングローブ林の前面に広がる軟泥底からアマモ類が繁茂する遠浅の砂レキ底といった,様々な形状・環境を持つ干潟も存在している.このような干潟を含む浅海の砂泥底には,たくさんの「巣穴」や「棲管」が見られ,それらの穴の中には予想以上に多様な,十脚目甲殻類を含む無脊椎動物が棲んでいることが判明してきている.琉球列島の非サンゴ礁環境のみならず,日本沿岸の砂泥底環境における生物多様性の理解を進めるためにも,普段は目に触れることの少ない,内在性甲殻類相の詳細な調査および生物相の比較研究を行うことが必要である.

 

掲示用ポスター