2011/06/14 第099回 - 三瓶 良和 博士

第99回汽水域懇談会

2011年6月24日(金曜日)夕方より第99回汽水域懇談会を行います。皆様お誘い合わせの上、ご参加下さいますようお願い申し上げます。

中海の底質環境の話:特に人工窪地の影響について
三瓶 良和 博士(島根大学総合理工学部地球資源環境学科)

日時:2011年6月24日(金曜日)17:00〜18:00
場所:島根大学汽水域研究センター2階セミナー室(201)


発表の概要:
中海・宍道湖では、湖棚の砂を除けば底質のほとんどがシルト・粘土質堆積物であり、いわゆる“ヘドロ(黒色有機質還元泥)”が広域に分布し湖底環境に悪影響を与えている。そのような状況下で、中海南東部から米子湾にかけて掘られた浚渫窪地において、還元的な底質と栄養塩に富む無酸素水が形成され、周辺環境への影響が心配されている。NPO法人自然再生センターを核とする合同チームは、環境省から委託を受けて平成20〜22年度に中海窪地周辺の水質・底質の実態および埋め戻しの効果等を検討し、その結果次のことが明らかになった。
・窪地およびその周辺での“ヘドロ”の分布は、当初予想していたものよりも複雑で変化に富んでいる(広大な長形の窪地では、TOC濃度の高い“ヘドロ”がまだらに分布しており、そのまだらの分布は隣接する南部の原地形にまで連なる)。
・湖底水についても長形の窪地では予想していたより動きが大きい(風と潮汐の影響により、米子湾入り口の八尋鼻沖において流速は最大約30cm/s(約1km/h)に達した)。
・湖底水の速い流れは、“ヘドロ”の分布に影響を与え、“腐泥巻き上げ等による底質移動”や“硫化水素・栄養塩に富む窪地水の湧昇による青潮・赤潮の発生”を同時に引き起こしていると考えられる。

掲示用ポスター