2011/06/29 第100回 - 大谷 修司 博士

第100回汽水域懇談会

2011年7月14日(木曜日)夕方より第100回汽水域懇談会を行います。皆様お誘い合わせの上、ご参加下さいますようお願い申し上げます。

宍道湖の植物プランクトン種組成の経年変化(1969年-2010年)と現状
大谷 修司 博士(島根大学教育学部・島根大学汽水域研究センター兼任教員)

日時:2011年7月14日(木曜日)17:00〜18:00
場所:島根大学汽水域研究センター2階セミナー室(201)


発表の概要:
宍道湖の植物プランクトン種組成の経年変化(1969年-2010年)と現状について報告する。
宍道湖で植物プランクトンのモニタリングが開始された1969年から継続的に出現した種類は,藍藻Coelosphaerium kuetzingianum, Synechocystis 属,渦鞭毛藻Prorocentrum minimum, 珪藻Cyclotella属,緑藻Oocystis sp., Monoraphidium contortumなどであった。
1969-1980年頃に記録され,最近見られなくなった種類としては藍藻Anabaena spiroides, 珪藻Aulacoseira granulata, 緑藻Dictyosphaerium ehrenbergiiなどがあり、一方,緑藻Pseudodictyosphaerium minusculumは最近しばしば優占種として出現するようになった。
水質のモニタリングデータをもとに塩分や温度により出現傾向が認められる種類を調べた。藍藻Synechocystis sp. (径1 μm)は6月〜11月に優占し、12月から5月は細胞密度が低い場合が多い傾向があった。本種が優占したときの電気伝導度(EC)は12 mS/cm以下であった。
緑藻Monoraphidium contortumが1998年頃からは,4月〜6月に出現する傾向があった。そのときのECはほとんどの場合,10 mS/cm以下であった。緑藻Pseudodictyosphaerium minusculumが1999年頃から,3月〜5月に出現する傾向があり、そのときのECは10 mS/cm以下であった。
藍藻Microcystis属は,1975から1986年の報告では塩化物イオン濃度がほぼ1000 mg/l〜2000 mg/lの範囲でアオコを形成した。しかし,2010年は塩化物イオン濃度が約3000 mg/lでもアオコが発生し,原因となった種類はMicrocystis ichthyoblabeに同定された。

掲示用ポスター