2011/11/16 第102回 - 横尾 俊博 博士

第102回汽水域懇談会

2011年12月2日(金曜日)夕方より第102回汽水域懇談会を行います。皆様お誘い合わせの上、ご参加下さいますようお願い申し上げます。

宍道湖産ワカサギの資源構造の遺伝的評価
横尾 俊博 博士(島根大学汽水域研究センター 研究員)

日時:2011年12月2日(金曜日)17:00〜18:00
場所:島根大学汽水域研究センター2階セミナー室(201)


発表の概要:
宍道湖七珍のひとつとして知られるワカサギ(あまさぎ) の資源は1994年以降深刻な枯渇状態にあり,禁漁区設定や種苗放流といった試みにもかかわらず資源回復には至っていない.近年実施されている他産地からの種苗放流が,宍道湖に生息している集団にどの程度影響を与えているのかを明らかにするため,宍道湖におけるワカサギの集団遺伝構造を検討した.さらに,稚魚および成魚の遺伝的組成を比較することによって,在来集団と放流集団の成長に伴う生残過程を推定した.
ミトコンドリアDNA部分塩基配列の解析の結果,2ハプロタイプが優占し,それらは宍道湖由来および放流個体由来であると推定された.また,稚魚期においては宍道湖由来のハプロタイプは明らかに高頻度で出現したが,成魚期においては放流個体由来ハプロタイプと同頻度となった。これらの結果から,放流集団は在来集団と比較して稚魚から成魚の間に高い生残を示す一方で,成魚の再生産効率においては放流集団は在来集団より劣っていることが示唆された.

掲示用ポスター