2013/11/21 第108回 - 大澤 正幸 博士

 第108回の懇談会は、島根大学汽水域研究センター研究員の大澤 正幸 博士の話題提供で行うことになりました皆様お誘い合わせの上、ご参加下さいますようお願い申し上げます

 


108回汽水域懇談会

 

島根県沿岸の異尾甲殻類相

大澤 正幸 博士(島根大学汽水域研究センター 研究員)

日時:2013年11月21日(木曜日) 17:00〜18:00

場所:島根大学汽水域研究センター2階 セミナー室(201)

 


 

【発表の概要】

  異尾類は,いわゆる「エビ・カニ・ヤドカリ」と呼ばれる十脚目甲殻類に含まれる分類群の1つです.形態は多様であり,腹部が短くなった「カニ型」や「コシ オリエビ型」,貝殻などを背負う「ヤドカリ型」など多様な体制の種を含んでいます.近年の一連の分類学的整理により,日本周辺の異尾類相の正確な理解が 徐々に進んできていますが,日本海沿岸における異尾類相に関する知見は,太平洋側に比べ依然非常に少ない現状です.

  日本海の西部に位置する「山陰」海岸は,京都府から島根県にわたる地域であり,複雑かつ多様な地形が見られることから,生息している種も比較的多様性が高 いことが予想されます.加えて「山陰」海岸は,日本海沿岸の生物相に与える対馬海流の影響を考える上でも,生息している種構成の正確な理解を進めるべき地 域と言えます.しかしながら,京都府および鳥取県に比べ,兵庫県および島根県からの記録種数が著しく少なく,このことは調査・報告の数に起因していると考 えられています.現在までに,島根県沿岸から7科12属17種の異尾類が記録されていますが,これらについて扱った報文は非常に限られており,特に潮間帯 から潮下帯浅部における生物相の理解は十分とは言えません.そのため,島根県沿岸の総括的な異尾類相の理解に向け,標本の採集・収集調査を進めました.

 今回は,島根県沿岸に生息する異尾類について分類学的整理を行った結果とともに,それに基づいた本地域の異尾類相の生物地理学的特徴について紹介します.加えて,異尾類と関連して,島根県沿岸のスナモグリ・アナジャコ類についても紹介します.

 

 

掲示用ポスター