2016/05/27 第118回 - 林 広樹 博士

 第118回の懇談会は、総合理工学研究科准教授の林 広樹博士(汽水域研究センター兼任教員)の話題提供で行うことになりました。皆様お誘い合わせの上、ご参加下さいますようお願い申し上げます。
 


第118回汽水域懇談会

 

題目 : 大田市仁摩町馬路琴ヶ浜の総合的研究〜鳴砂海岸の保全に向けて〜

話題提供者 : 林 広樹博士(島根大学総合理工学研究科 准教授 /汽水域研究センター兼任教員)

日時 : 2016年5月27日(金)17:00〜18:00

場所 : 島根大学汽水域研究センター2階セミナー室(201号室)

 


 

【発表の概要】

  上を歩くと澄んだ楽音を発する「鳴砂」は,美しく良好な海浜環境の象徴として注目され,全国各地でその保全や活用に向けた活動が活発になってきている.鳴 砂となるための条件としては,円磨された淘汰の良い石英砂から主に構成されていること,砂に汚れが付着していないこと,泥質分を含まないことが挙げられ る.琴ヶ浜は全長約1.2kmのほぼ全面が鳴砂になっており,音質と規模の双方において我が国随一の鳴砂海岸となっている.しかし,かつては1968年か ら1984年の離岸堤設置工事により,ほとんど鳴らなくなるまで音質が悪化した.その後,1989年から1999年にかけて離岸堤を人工リーフ(潜堤)に 代替する工事が行われたことにより,波による砂の洗浄作用が復活するとともに,現在は良好な鳴砂が回復している.

  琴ヶ浜の自然遺産としての意義を評価し,また鳴砂の良好な環境を将来にわたって保全することを目的として,2013年度に大田市教育委員会からの受託研究 として琴ヶ浜の海浜測量調査,集水域の地形・地質調査,および琴ヶ浜湾内の地形と底質(粒度分析,化学分析,有孔虫分析)の調査を実施した.その結果, 琴ヶ浜では地形的制約により砂が湾内に封じ込められているため,砕波点から海浜の間の反復移動によって洗浄され,鳴砂海岸が維持されていることが示され た.本講演ではそれ以降の解析結果も含めて,琴ヶ浜の現在の状況を報告する.

 

掲示用ポスター(ズームしてご覧ください)